私とマネジメントとの出会い

 

多くの人はなぜ充実した日々を送れないのか

朝の通勤電車の中で人々を見ていると、その多くの人の表情には疲れ、不安、無力感が見てとれます。一部の優秀な学生を除き、学生は勉強する理由が分からず自分を強く見せようと無理をしたり、人生の目的を見つけることができず遊びに逃避しているように見えます。サラリーマンは仕事に疲れ、家族との時間が取れません。多くの日本人は充実した幸せな人生を望みながら、日々の生活に流され、とりあえず周囲が期待することを一生懸命やりながらも、その結果は決して自分の幸せになっていない。そういう気がしませんか。

 

私もそうだった

昔は私も、このような通勤電車の人々と同じでした。大学時代は勉強の目的を見つけることができず、社会人になっても仕事の意味をはっきりと確立できてはいませんでした。社会人になってからはとりあえず仕事という目標ができましたので、まだましな生活をしていましたが、学生時代の写真を見ると死んだ魚のような目している時もありました。また、社会人になってからは、優柔不断な自分に嫌気がさすこともありました。例えば業界のスポーツ大会の懇親会でK社の若者が当社の女子マネージャーにまとわりついて、いやな雰囲気になったことがありました。その若者は冗談半分でやっている感じもあり彼女も笑っていた(←本当の気持ちはわからない)私を含め周囲の人々は何もしなかったのですが、いつ思い出してもあの場面では「そのような誤解をもたれる行動はしないほうが良い」とアドバイスするべきであったと思います。でも私は周囲を気にして行動できなかったのです。

 

人はどうすれば自信を持って強く、かつ、優しくなれるのか

レイモンド・チャンドラーは小説のなかでフィリップ・マーローに「強くなければ生きられない。優しくなければ生きる資格がない」

”If I wasn’t hard, I wouldn’t be alive, if I couldn’t ever be gentle, I shouldn’t deserve to be alive”

と言わせていますが、ずーと私はいったいどうすればそんなことが可能なのかと考えていました。強く、優しくという矛盾した行動をバランスよく行うことがどうすれば可能なのか?職場を見渡してみると、仕事には厳しいが部下から慕われる管理職は数人いましたが、自分と何が違うのかはよく分かりませんでした。

 

一冊の本を読んでから

会社の宿泊研修でたまたま私は本棚にあった「7つの習慣」という本を読みました。7つの習慣とは「主体性を発揮する」「目的を持って始める」「重要事項を優先する」「WinWinを考える」「理解してから理解される」「相乗効果を発揮する」「刃を研ぐ」から構成されていますが、一番衝撃を受けたのは「人間と動物の違いは外的要因に対していかに反応するかを選択できる能力であり、正しい目的・原則をベースに反応すれば人は自由になれる」という考え方でした。これまでの私は友人からどう見られるか、職場の同僚からどう見られるかをベースにしていて、正しい目的・原則を持っていませんでした。K社の若者に対して周囲を気にして行動できなかった私は、正しい目的・原則を持っていなかったため、周囲からの目をベースに反応してしまっていたのです。

 

7つの習慣を生活に取り入れてみる

早速、7つの習慣を参考にミッションステートメントを作ってみました。それから具体的に何が変わったかといえば,まず謝ることができるようになったことです。これまでの私であれば決して謝ることがない状況でも、自分のミッションステートメントに照らし合わせて謝るべきであるときは謝ることができるようになりました。実際に行動に移すまでは心にもやもやしたものがあって無理をして謝るのですが、結果して大きな差を生み出しています。

 

マネージメントは人を幸せにできる

人生仕事、家庭、お金、健康、スポーツ・・・すべての物事は、「マネジメント」がその結果を左右します。物事のマネジメントを考えれば、効率的に人生の本当の目的に到達することができるのです。マネージメントを自分の幸せのために活用すれば、多くの人が幸せになれるのではないでしょうか。いろいろな本でマネージメントの手法を紹介していますが、基本は非常にあたりまえのことです。まず、あなたの「人生の本当の目的」を明確にする。そしてその「人生の本当の目的」に向かって行動するように努力するのです。

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