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ラベル(エティケット)の基本
上のラベルには次のように書かれています。
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地域です。地域にはラインガウ,モーゼル・ザール・ルーヴァ,フランケン,アール,ミッテルライン,ナーエ,ラインヘッセン,ラインファルツ,ヘシッシェ・ベルクシュ・トラーセ,ヴュルテンベルク,バーデンがあります。RHEINGAU,Mosel-Saar-Ruwer,Frankenだけ覚えれば十分です。
1989年に収穫されたぶどうを使っています。 erは,なになに“の”,英語で言えば“of”にあたります。
ちなみに1989年は非常に良い年で,ブドウが十分熟して,甘い(濃い)ワインがかなり造られた年です。
Walluf村のWalkenberg畑で生産されたものです。ヒュージョンソンのポケットワインブックによるとかなり良い畑のようです。
Riesling
リースリングというぶどうです。リースリングとシルバーナを覚えれば十分です。ラインガウとモーゼル・ザール・ルーヴァ地域ではリースリング,フランケン地域ではシルヴァーナーから作られたワインを選びましょう。
上級ワイン(Qalitaswein mit Pradikat)には,カビネット,シュペトレーゼ,アウスレーゼ,ベーレンアウスレーゼ,トロッケンベーレンアウスレーゼ,アイスワインがあり,後者ほど甘くなります。等級の条件としては糖度など様々な条件がありますが,イメージとしてはカビネットは十分熟したブドウから作られたもの,シュペトレーゼは収穫を遅らせて一部に貴腐菌(カビのようなもの)がついたもので作られたもの,アウスレーゼは良く貴腐菌がついた房を選んで作られたもの,ベーレンアウスレーゼは良く貴腐菌がついたブドウ粒を選んで作られたものです。アイスワインは自然に凍ったブドウから作られたものです。食事と一緒に飲めるのはカビネット,シュペトレーゼまで,アウスレーゼ以上はデザートワインと考えましょう。
アルコール度数9.5%, Erzeugerabfullungは生産者が瓶詰めしたことを示していますが,今はほとんど全ての生産者が瓶詰めしていると考えて問題ありません。容量は750mlです。
Qalitaswein mit Pradikat
ドイツワインのレベルには,下からTafelwein:テーブルワイン,Qalitaswein bestimmter Anbaugebiete(QbA:クーベーアー):上質ワイン,Qalitaswein mit Pradikat(QmP:クーエムペー):上級ワインがあります。QbAが最低限ですが,それなりのレストランで飲むならQmPにしましょう。
A.P. Nr. 3701901291
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APナンバーは,このワインを検査した場所やワインの樽を示す番号ですが,最後の1桁に注目しましょう。1は91年に検査されたことを示します。通常ドイツワインは1年で検査・出荷されますが,このワインは89年のブドウを91年に検査・出荷していますから2年樽で寝かされていたことが分かります。長く樽で寝かせることでどのように味に影響するかは分かりませんが,私の経験では長く寝かせたものはかなりの確立で良いワインでした。
Weingutはワイン醸造所という意味で,ここはワイン醸造所の名前と住所を示しています。
[選んだ理由]
私がこのワインを選んだ理由は,まず第一に大好きなラインガウ地域であること。第二にリースリングであること。そしてシュペトレーゼでやや甘いのですが作られてから7年経っており十分熟成してバランスが良くなっていると思ったからです。さらに値段も2000円と手頃。
[飲んだ結果]
飲んでみたら2000円とは思えないラインガウらしい高貴な雰囲気を持つワインでした。後でヒュージョンソンのポケットワインブックを確認してみると,やはりかなり良い畑から作られたものでした。
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