読書普及研究所ドイツワインの世界記念日のドイツワイン 

 

記念日のドイツワイン

 

なぜ記念日にドイツワインなのか?と皆さんは思うかもしれません。やはりワインと言えばフランスワインであり,コストパフォーマンスで言えばスペイン,チリ,オーストラリアなどで,ドイツワインはマイナーな存在です。

あえてドイツワインを選んだ理由は,

@ドイツワインは比較的安いので,料理に相当する金額でそれなりのレベルのワインが買えること

A私は普段飲み会以外はアルコール類を一切飲まず,記念日だけレストランに自分のワインを持込んで飲み食いしているので自分の体験が利用できること

B私はドイツワインからワインの世界に入ったため,比較的ドイツワインについて詳しく書けること

Cドイツワインに詳しい人が少ないように感じること

などです。

ドイツワインといって一般の人が思い浮かべるのはリープフラウミルヒ(マドンナとか),シュバルカッツ(猫のワイン)などだと思います。これらの軽く少し甘いワインは冷蔵庫で冷やして飲むと水のように飲めてしまうので女性を中心に好評だったようです。今売れているのは健康に良いと言われる赤ワインですが,リープフラウミルヒのような白ワインもそれなりに需要があるのです。

個人的にはこれらのリープフラウミルヒなどはボジョレーヌーボーのようにワインの市場を拡大したことは評価できますが,これが典型的なドイツワインであると思われるのは非常に残念です。会社の人から「私はドイツワインがすきだ。猫の顔が書いてあるやつがね」と言われると嬉しいような悲しいような不思議な気持ちになります。私が皆さんに知って欲しいドイツワインはリースリングのぶどうから作られた辛口のエレガントなワインなのです。

私がワインの世界に足を踏み入れたのは,塩釜にあったレストラン「エーデルハイム」のオーナーの小幡さんが月1回開催していたドイツワイン愛好会に行くようになってからですが,この会でリープフラウミルヒだけ集めた時がありました。飲み始めて5本目あたりになると,参加者全員「もうやめてくれー,こんなまずいワインは飲めない!」という状態になりました。本当のドイツワインに触れているとリープフラウミルヒはとても我慢ができないのです。その時は最後に小幡さんの所蔵の優良ワインをみんなでお金を出して飲みなおしました。

 

今日のワイン

 

            

生産者:ワイングート・マックス・フェルディナント・リヒター(Weingut Max Ferd. Richter)リヒター家所有のワイン生産所

生産年:1986年

地 域:モーゼル・ザール・ルーヴァ(Mosel-Saar-Ruwer)

村  :ブラウネベルク(Brauneberg)

畑  :ユファー(Juffer)

等 級:アウスレーゼ(Auslese)

ぶどう:リースリング(Riesling)

特 徴:ドイツ愛好会で出たワイン。酸と甘みのバランスが良く透明感のあるワインでした。生産者はリヒター家所有のワイン生産所で優良な作り手として有名です。ブラウネベルク村のユッファーは,全てが南向きの急斜面のモーゼルで有名な単独畑なので覚えておきましょう。

 

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