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ドイツワインのぶどう

 

ブドウの種類はワインの味を決定する重要なポイントです。ドイツワインの場合,私は,ラインガウはリースリングモーゼル・ザール・ルーヴァもリースリングフランケンはシルヴァーナーから作られたワインを買うべきだと思います。

なぜなら,高貴なワインはリースリングからしか生まれないし,リースリング以外のワインで感動した経験がないからです。ただし、フランケンのシルヴァーナーは例外で,すっきりとした透明感のある力強いワインとなります。

 

エチケット(ラベル)にブドウの品種が記載されていないものもありますが,これは複数のぶどうをブレンドしているためです。コンビニエンスストアで売られているドイツワインのエチケットを見てみましょう。ほとんどのワインにはブドウの種類は記載されていません。安いワインは,早く熟成するが水っぽいワインになりがちなミューラー・トウルーガルや,酸の強いリースリングなどをうまく混ぜて安いなりにバランスの良いワインに仕立てているのです。言い換えれば,水っぽいものをなんとか飲めるワインにしているのです。このようなワインを冷やして飲んでみれば確かに水のようにスーと飲めますが,こくと深みがありません。決して感動は与えてくれないのです。

 

ドイツの白ワインに使われるブドウの種類毎の特徴を簡単に書いておきます。上から4つのブドウの名前はよく店で見ますが,それ以下のブドウはブレンドされる場合が多くエチケットに名前を見かけることはほとんどありません。

ドイツワインはリースリングに始まりリースリングに終わるのです。

 

リースリング:特にラインガウモーゼルで素晴らしいワインになりうるものです。

シルヴァーナー:フランケンならば素晴らしいワインになりうるものです。一般的には癖のない素朴な味です。

ショイレーベ:糖度を高くできますが,甘いだけのワインとなる場合が多いようです。

ゲヴェルツ・トラミナー:華やかな香りを持つワインとなり,この香りをスパイシーと表現する人もいます。トラミナーとも言われます。

ナケルナー:あまり飲んだことはありませんが,美味しかった記憶はありません。

ミューラー・トウルーガル:収量が多いのですが,エレガントなワインには決してなりません。

ルーレンダー(Rulander):主にバーデンで作られています。フランスではピノ・グリと言います。

モリオ・ムスカート:マスカットの香りです。

オルテガ:あまり飲んだことはありませんが,美味しかった記憶はありません。

エルプリング:あまり飲んだことはありませんが,多くはスパークリングワインになります。

グートエーデル:主にバーデンで作られます。飲んだことありません。

ヴァイサー・ブルグンダー:フランスではピノ・ブランと言います。

バフース: ラインヘッセンに多いそうです。

 

今日のワイン

 

↑写真が間違っている!

(スイスに正しいファイルがないのでゆるしてください)

 

生産者:国立ワイン醸造所

生産年:1989年

地 域:ラインガウ

村  :ラウエンタール村

畑  :バイケン

等 級:シュペトレーゼ

ぶどうの種類:リースリング

特 徴:鷹のマークの国立ワイン醸造所は,信頼のできる生産者です。酒屋でも良く見るので,とりあえず鷹のマークのワインを買うのも一つの手です。

このような信頼できる生産者で,優良畑として有名なバイケンで、リースリングのシュペトレーゼならば,確実においしいはずです。ただし,せめて10年くらい寝かせてから飲むべきで,このようなワインを3,4年で飲むのはカルピスを原液で飲むようなものです。

初めは濃縮したワインが10年もするとマイルドになって飲み頃となります。

 

 

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